パプリカは、料理に彩りと栄養を添える、嬉しい存在です。
今回ご紹介するのは、静岡県の「もぐはぐ農園」さんが手がける和ぷりかです。
静岡のお茶を肥料に使い、土づくりから丁寧にこだわって育てられた、味の濃いオリジナルのパプリカです。
いったい、どんな味わいなのか。その魅力について、実際にお話を伺いました。
出産をきっかけに始まった農園の歩み
もぐはぐ農園が始まったのは、今から約15年前です。
東京で美容系の専門学校を卒業後、出産を機に静岡の実家へ戻ったことがきっかけでした。
当時は東日本大震災の直後。生活への不安が広がる中、五野上さんはおばあ様の家庭菜園を手伝い、自然と「食」と向き合うようになりました。

そこで味わったおばあ様の手作り野菜のおいしさに感動し、「自分でも野菜を育てて、子どもに食べさせたい」と強く思ったそうです。
現在はご自身の野菜とともに、教えを受けた近隣の高齢農家さんの商品も、オンラインで一緒に販売されています。
「和ぷりか」は、お茶のある暮らしから生まれた
もぐはぐ農園で育てているのは、赤と黄色のパプリカです。

そのブランド名「和ぷりか」には、静岡ならではのお茶との関わりが込められています。
五野上さんのご実家は、代々荒茶工場を営んでおり、製造過程で出る商品にならなかった茶かすなどを畑に撒いていたそうです。
製茶前の工場清掃で出るお茶の粉が土に還ることで、微生物やミミズなどの生きものが集まり、豊かな土壌が育まれていきます。

こうした土壌で育ったパプリカは、栄養をしっかり吸収し、甘みと旨みをたっぷり蓄えます。
それが、もぐはぐ農園の自慢である「和ぷりか」の特徴です。
樹上完熟だから、そのまま甘い。丸かじりできるおいしさ
和ぷりかの魅力は、なんといっても樹上で完熟させる栽培方法にあります。
一般的なパプリカは流通の都合で早めに収穫されることが多いですが、和ぷりかは木についたまましっかりと熟すのを待ちます。

これにより糖度がぐんと高まり、秋には10~11度に達することもあります。
ピーマン特有のえぐみや青臭さもなく、フルーツのような味わいが楽しめます。

「そのまま食べてもおいしい野菜を目指しています」と、五野上さんは話してくださいました。
子どもから大人まで、安心して味わっていただけるやさしい味わいです。
よくある疑問『パプリカとピーマン』の違いとは?
ここで、和ぷりかの甘さにも関係する「パプリカとピーマンの違い」をご紹介します。
・栄養価の違い
どちらも栄養価は高いですが、含まれる成分に少し違いがあります。
ピーマンはビタミンCやビタミンA(カロテン)を含み、パプリカはそれに加えβ-カロテンやビタミンEも豊富な完熟果実です。
そのためパプリカは、ピーマンより効率的に栄養を摂取できます。
・見た目(大きさ・形)の違い
ピーマンは皮が薄く、細長い形で緑色が一般的です。未熟な時期に収穫されるため色は緑のままで、苦みがあります。
一方、パプリカは完熟の状態で収穫されることが多く、ピーマンより大きく肉厚です。ベル型をしており、赤・黄・オレンジ色など色合いが鮮やかです。
・味の違い
ピーマンは未熟な状態で収穫するため、青臭さと苦みが強めです。
パプリカは完熟することで糖分が増し、苦味や青臭さがなく、フルーティーで甘い味わいになります。
もぐはぐ農園の和ぷりかは特に樹上で完熟させるため、糖度が高く、果物のような甘さが楽しめます。
・調理方法の違い
ピーマンは炒め物など加熱調理に向いており、油との相性も抜群です。肉詰めや丸焼きもおすすめで、加熱することで青臭さがやわらぎます。
パプリカは生食でも甘みが強く、サラダやマリネ、ナムルにもぴったり。加熱しても甘さと色がしっかり残ります。
採れたてを、まっすぐ食卓へ
「野菜は、収穫してから味が落ちてしまう。だからこそ、できるだけ早く届けたいんです」と教えてくれました。
もぐはぐ農園では、採れたてをそのままの鮮度で届けることを、何よりも大切にしています。

お客さまから届く「おいしかった」「また食べたい」といった声も、大きな励みになっているそうです。
静岡のお茶の恵みで育った和ぷりかは、日々のごはんを豊かにしてくれる、やさしい存在です。
そんな想いを込めて、今日も丁寧に育てられています。
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