
干し芋は、さつまいもを使った昔ながらのおやつです。食べたときに、どうしてこんなに甘く感じるのだろう、と思ったことはありませんか。
実はその甘さには、原料となるさつまいもの性質や、作られる時期、製法が関係しています。
この記事では、干し芋とはどのような食品なのか、含まれている栄養のこと、そして茨城県那珂市で干し芋を作る生産者「芋助」さんに聞いた、干し芋づくりのこだわりや、美味しい食べ方、保存方法についてご紹介します。
干し芋とは?
干し芋とは、さつまいもを蒸して皮をむき、乾燥させて作られる食品です。
作り方はとてもシンプルですが、乾燥方法や作る時期によって、食感や味わいに違いが生まれます。

そのため、地域や作り方によって、やわらかさや噛みごたえ、甘みの感じ方が異なるのも干し芋の特徴のひとつです。
干し芋はなぜ甘い?
干し芋の甘さは、原料となるさつまいもの状態に大きく関係しています。
さつまいもは、収穫後に適度な低温で貯蔵されることで、中のでんぷんの一部が糖に変わり、12月ごろの寒い時期には甘みを感じやすい状態になります。
また、干し芋づくりの工程も、甘みを感じる理由のひとつです。
さつまいもは、蒸して加熱することで甘みを感じやすくなり、さらに水分を抜いて乾燥させることで、味わいが凝縮されます。そのため、自然な甘さを楽しめる干し芋になります。

このように、原料の状態と、「蒸す・干す」という工程が重なることで、干し芋ならではの甘さが生まれています。
干し芋に含まれる主な栄養素
文部科学省が公表している「日本食品標準成分表(八訂)」によると、干し芋には、次のような栄養素が含まれています。
干し芋に含まれている主な栄養素は、次のとおりです。
- 炭水化物
- 食物繊維
- カリウム
(※参照元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」)
これらの栄養素は、干し芋だけに特別なものではなく、日々の食事の中でもよく目にする成分です。干し芋は、さつまいもを乾燥させた食品のため、加工をしていても、素材由来の栄養成分が比較的そのまま残っている点も特徴といえます。
生産者に聞く|芋助さんの干し芋づくり
茨城県那珂市で干し芋を作る「芋助」さんは、冬の寒い時期に、干し芋づくりを行っています。
冬の寒さと天日干しを活かした製法
干し芋の製造期間は、12月から4月ごろまで。天日干しを行うため、「冬の冷たい風」がとても重要になります。
芋助さんの干し芋は、まず機械で水分をおよそ半分ほど抜き、その後、太陽の光を浴びせながら、さらに2日ほどかけて乾燥させます。
茨城県は雨が少ない地域のため、天候を見ながら、丁寧に干し芋づくりが行われています。
土づくりと品種へのこだわり
芋助さんが使用しているさつまいもは、干し芋にしたときに甘みを感じやすい「べにはるか」です。

さつまいも作りに直結する土づくりは、長い時間をかけて管理されてきました。一年を通して畑と向き合いながら、毎年干し芋づくりが続けられています。
「干し芋を一枚食べたときに、幸せだなと感じてもらえたらうれしいですね」
そんな思いを込めて、日々作業をされている芋助さんの干し芋は、以下リンクよりご購入いただけます。
>芋助の干し芋の商品を見る!干し芋の白い部分「シロタ」とは?
干し芋の中心部分が白く見えることがあります。これは「シロタ」と呼ばれるもので、気温や水分の抜け方によってできることがあります。

見た目や食感は少し硬めですが、食べてみると、しっかりとした甘みを感じられます。
最近では、シロタが含まれる干し芋を「訳あり品」として、量を多く楽しめる干し芋商品として選ぶ方も増えています。
生産者おすすめの美味しい食べ方
芋助さんに、干し芋のおすすめの食べ方を聞きました。
①そのまま食べる
噛むほどに、さつまいもの味わいを感じられます。小腹が空いた時やおやつなどにちょうどよいです。
②天ぷら
外はサクッと、中はやわらかく、食感の違いを楽しめます。
③トースターで温める
少し温めることで、甘みをより感じやすくなります。

特別な準備をしなくても、袋を開けてすぐに食べられるのも、干し芋が長く親しまれてきた理由のひとつです。
干し芋の保存方法
干し芋は、保存方法によって長く楽しむことができます。
■冷凍保存
長期保存したい場合は冷凍がおすすめです。品質が変わりにくく、食べたい分だけ解凍できます。
■常温保存
湿気の多い場所を避け、涼しく日の当たりにくい場所で保管します。
まとめ
干し芋は、さつまいもを原料とした、とてもシンプルな食品です。その甘さは、原料となるさつまいもの性質と、蒸して乾燥させるという工程が重なることで生まれています。
栄養については、公的なデータを参考にしながら、含まれている成分を知ることができます。
生産者の手間や工夫を知ることで、干し芋は、ゆっくり味わいたくなる一枚になります。いつものお茶の時間や、小腹がすいたときに、そんな干し芋を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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