化学肥料や農薬に頼らず、自然と寄り添いながら丁寧に育てられる有機野菜。
その一つひとつに、どんな人が、どんな想いで向き合っているのでしょうか。
今回は、「てるみんガーデンファーム」の松西さんに、有機栽培にかける情熱と日々の取り組みについてお話を伺いました。
「食」を通して笑顔を届けたい──ゼロからの農業スタート
松西さんが農業の道へ進んだきっかけは、「毎日の食卓をもっと豊かにしたい」という、まっすぐな想いからでした。
もともとは美姿勢ウォーキングの講師やヘルスケア関連のお仕事をされていましたが、ご家族の病気をきっかけに「食」への関心が次第に高まり、「自分の手で育てた野菜を、直接届けたい」と思うようになったそうです。

農業経験はゼロからのスタート。
種をまいても芽が出ない、思うように育たないなど、最初は失敗の連続だったといいます。
それでも、くじけずに前を向き続けられたのは、「誰かの食卓に笑顔が生まれるなら、それだけで十分」という気持ちが支えになっていたからです。
有機農法への徹底したこだわり
松西さんの有機農業の根底には、「土」と「水」へのこだわりがあります。
農薬や除草剤を一切使わず、有機JAS認定の米ぬかや酵素由来の資材、米ぬかや落ち葉などの自然素材を活かして、土をじっくりと育てています。

また、水にも一切の妥協はありません。
畑で使うのは、農園内に設置した井戸からくみ上げた澄んだ天然の水。
野菜本来の生命力を引き出すために、自然の力を大切にしながら、真剣に野菜と向き合っていらっしゃいます。
「土と水が育てる力を信じているからこそ、手を抜かない。安心して食べていただけるものを届けたい」
てるみんガーデンファームのすべての野菜に込められています。
おいしさを引き出す努力と工夫
農業を始めたばかりの頃、松西さんが特に苦労されたのは、「野菜がいちばん美味しい瞬間」を見極めることだったそうです。
見た目だけではわからないタイミングを、五感を頼りに日々探りながら、何度も収穫の失敗を重ねてきたといいます。

「自然は教科書どおりには動いてくれません。だからこそ、毎年が新しい勉強なんです」
そんな経験の積み重ねが、栽培のタイミングや工夫につながり、今では旬を逃さず届けるための“勘”と“技術”が育ってきたそうです。
そして、松西さんが何より大切にしているのが「鮮度」です。

収穫した野菜はできるだけ早く発送し、採れたての美味しさをそのままの状態でお客様のもとへお届けしています。
この“スピードと誠実さ”が、多くのリピーターの信頼につながっています。
「待ってるよ」の声が励みに──てるみんガーデンファームのこれから
松西さんが農業を続けていて、もっとも嬉しかった瞬間は、「今年も、あの野菜はいつからですか?」というお客様のひと言。
自分が育てた野菜を、誰かが心待ちにしてくれている。その実感こそが、どんな苦労も報われる瞬間だと話します。
「もっと美味しい野菜を育てたい」
そんな想いから、現在は農業技術検定の取得にも挑戦中です。
向上心を忘れず、ていねいな農業を重ねながら、これからも有機野菜の可能性を広げていきたいと語ってくださいました。
松西さんのこだわりや想いが込められた、てるみんガーデンファームの有機野菜。その魅力を、ぜひ一度味わってみてください。
