
北海道・新得町は「そばの町」として知られています。
昼夜の寒暖差が大きく、水と空気の澄んだ自然豊かな土地は、そば栽培に理想的な環境です。
そんな新得町で、そばの魅力を全国へ届けているのが合同会社みのり ファームインワカハラです。
ファームインワカハラは、北海道十勝・新得町のワカハラ農場(株)が育てた「蕎麦・野菜」を加工し、全国へ届けています。
また生産から販売まで「顔が見える」形にこだわり、安心して召し上がっていただけるよう努めています。
今回は、「新得町 そば」としても知られるこの地域で、希少品種のぼたんそばを全国に広めている若原様にお話を伺いました。
先代から受け継いだ想い
「ワカハラ農場のぼたんそばを全国の方に味わっていただきたい」その思いから企画されたのが特選十勝新得 若原蕎麦です。
先代・若原敏勝さんが2012年に立ち上げたこのブランドは、元祖ともいえる存在で、オレンジ色のパッケージが目印。

地元の駅やお店、新得町のふるさと納税を通じてたくさんのお客様にご賞味いただき、当初から大変ご好評をいただいておりました。
敏勝さんはまた、人とのつながりを大切にし、農業体験を通じて修学旅行生を受け入れるなど、そばの魅力を広める活動にも尽力されました。

今は亡き先代の遺志を受け継ぎ、2019年に若原さんがファームインワカハラを起業。
「自家栽培の商品をより多くの方に手に取り味わっていただきたい」との想いを胸に、新商品の開発や販路拡大にも挑戦しながら、全国へそばを届けています。
ぼたんそばの特徴と希少性
数あるそば品種の中でも「ぼたんそば」は非常に希少です。栽培期間が約90日と長く、収穫間際には赤みが差す独特の姿が特徴的で、しっかりとした実をつけるため、香りと味わいに深みが生まれます。
そのおいしさを支えるのは、徹底した土づくりです。

収穫後にはえん麦をまき、雪解けの春先にすき込むことで畑に有機質を補給。豊かな微生物がそばの風味を高め、香りとコクを引き出します。
新得町の大地を活かした栽培だからこそ、ぼたんそばならではの豊かな味わいが生まれるのです。
生産者の想い
若原さんは「作った作物をおいしいと言っていただけるのが一番うれしい。その声があるからまた頑張れる」と語ります。お客様からの「また食べたい」という声が、日々の大きな励みになっているといいます。

さらに今後については、先代の意思を受け継ぎ「地域に貢献し、新得町やぼたんそばをもっと広めたい」と話してくださいました。
「いつかは蕎麦屋もやってみたい」という夢もあり、その言葉からは生産者としての真摯さと温かさが伝わってきます。
新得町から届ける、そばの魅力
「新得町 そば」の文化を守りながら、ワカハラ農場が育てるぼたんそば。
先代から続く想いと、手間ひまを惜しまない土づくりが生み出すその味は、まさに特別です。

普段の食卓でも、特別な日の一品としても、新得町の自然が育んだ香り高いそばは、きっと心を満たしてくれるはずです。
ぜひ一度、北海道・新得町が育んだ香りと味わいを確かめてみてください。