
干物は鮮度で味が変わる。独自のこだわりを持っている北の魚河岸さんの天日干し方法、自慢の商品紹介やおすすめの食べ方をインタビューしました。
■ 北海道函館市 北の魚河岸さん
産直アウルの中で、生産者の地元・北海道内から購入されるお客様も多い「北の魚河岸」さん。人気商品は、「無添加・寒干しの棒鱈」。産直ならでは、水揚げしたての新鮮な魚を加工をする商品で、お客様からも棒状で食べやすく懐かしさを感じる、とレビューが多い。
魚の加工業を始めたきっかけは?
海で釣れた水揚げしたての新鮮な魚を加工すると「絶対に美味しいはず」と思い、魚の加工業を始められた。通常、スーパーや市場で出品されている商品は、一日経ってしまい鮮度が落ちてしまう。そのため、お客様に届けるなら、美味しくて新鮮な魚の加工商品を直接送りたいという思いが芽生えた。そこで、北の魚海岸さんは、近くの漁師さんから新鮮で鮮度がよい海産物を直接入手しています。水揚げしたあとは、2~3時間ですぐに加工作業に移ります。これこそ、北の魚河岸さんの干物商品の美味しさの秘訣です。

干物を作るうえでこだわっていることは?
北の魚河岸さんのこだわりは2つあります。1つ目のこだわりは、水揚げした魚をすぐに加工をすること。魚の鮮度が良いものをすぐに干物にすることで、美味しく仕上がります。出来上がった干物は、水分が抜けて凝縮され、旨味が濃くなるために身がしまるように感じられます。
2つ目のこだわりは、天日干しする方法です。「海の風」と「山の風」で干すのではそれぞれ味は全く異なります。北の魚河岸さんの場合、扇風機など使わず海の風がしっかり当たるところで天日干しをされます。そのため、天候に左右され苦労されることも多いのですが、この海の風で干す方法こそが、干物を美味しくさせるための一番重要なポイントであるということです。

北の魚河岸さんの自慢の商品は?
こだわりがつまった北の魚河岸さんのおすすめ商品を伺いました。
4月の時期におすすめする商品は、「ホッケのすり身」。実は、干物以外の商品も季節限定で人気な商品です。
ホッケのすり身をスプーンですくって、つみれ汁やお味噌汁にするとホッケ自体に脂がのっていてとても美味しいです。レシピは簡単。昆布でダシを取り、市販の麺つゆ+お醤油+みりんを入れ、味を調え煮立ったら、スプーンですり身を鍋に入れる。全体に、火が通ったら三つ葉を添えて出来上がりです。
次に、お酒のお供になる「棒鱈の干物」もおすすめです。
棒鱈の干物は、まずはそのまま食べるのがおすすめです。そのほか「マヨネーズ+お醤油+一味唐辛子」もつける方法も美味しい食べ方です。棒鱈の商品は、産直アウルの中でも人気が高くリピートする方もいます。商品がお手元に届き次第、ジッパー付きの袋に入れて冷凍保存可能なのでご家族で少しずつ味を楽しめることができます。
そのほか、パリッとした干物を食べたい時には、「ホッケの一夜干し」もおすすめです。

一枚で焼かずに、まずは縦にカットします。その後、お酒とお水を少しかけて焼くことでホッケの皮がパリッとしてとても美味しいです。
日々大切にしていることはありますか?
北の魚河岸さんが商品を作るうえで心掛けていることは、「何事も基本に忠実であること。何の商品でも基本の味というものが、一番美味しい。」
このように考えるようになったのは、お客様からの言葉がきっかけでした。それは、「昔子供のころに食べていた懐かしい味と全く同じでした。」と感謝の気持ちをいただいたことがあったそうです。今となっては、自分の商品を通して、お客様に喜んでもらえる姿が加工商品を作る日々のやりがいに繋がっているとお話されていました。
実際に、産直アウルのレビューでも「懐かしい味」「家族が帰省するタイミングで注文しました」というレビューがあります。子供から親世代まで食べられる北の魚河岸さんの干物は、家族との会話も広がり食卓も豊かになりそうですね。今回のインタビューを通じて函館市から届く干物には、作られる工程に美味しくするためのこだわりが詰まっていたことを知るきっかけになりました。