
愛知県田原市で、セロリやメロンを中心に、さまざまな野菜づくりを行っている「すずショップ」。
生産者の鈴木さんは、ハウス栽培を活かしながら、鮮度にこだわった野菜を育てています。
セロリは、香りや味わいに個性があり、好みが分かれることもある野菜のひとつです。
鈴木さんは、そんなセロリだからこそ、「本物のセロリを食べてもらいたい」という想いで、日々丁寧に向き合い続けています。
この記事では、鈴木さんが農業の道を選んだきっかけや、セロリづくりへのこだわり、日々の栽培で大切にしていること、そしてこれからの想いについてご紹介します。
農業の道へ進んだきっかけ
鈴木さんにとって、農業は小さい頃から身近な存在でした。
ご実家が農家であったことから、将来は家業を継ぐことを自然と考えるようになり、農業高校、そして大学へと進学します。
大学ではハウス栽培について学び、温度や湿度、環境管理の考え方は、現在の野菜づくりにも活かされています。卒業後は一度社会を経験した後、ご実家に戻り、お父様と一緒に家業の農業を始められました。

学んできたことを実際の現場で活かしながら、少しずつ経験を積み重ね、今のすずショップの形を築いています。
すずショップのセロリのこだわりと強み
セロリの”鮮度”を何よりも大切にしている理由
鈴木さんのセロリづくりで、最も大切にしているのが「鮮度」です。

セロリは、収穫してから時間が経つにつれて、香りや味わいが少しずつ変化していく野菜です。
そのため、すずショップでは収穫したその日のうちに発送することを基本としています。
できるだけ畑で育った状態に近いまま届けることで、セロリ本来のみずみずしさを味わってもらいたいと考えています。
実際に、届いたばかりのセロリを切ってみると、断面からみずみずしさが感じられ、見た目からも鮮度の違いが分かります。スーパーなどで購入したセロリと比べても、鮮度の違いを実感する方が多いそうです。
産直だからできる、セロリを株売りで届ける
すずショップでは、セロリを「株単位」で販売しています。

スーパーでは茎を切り分けて束で販売されることが多いセロリですが、株のまま届けることで水分をしっかり保ち、鮮度をより長く保つことができます。
また、セロリの葉から水分が抜けにくく、結果としてセロリ全体の味わいの変化も穏やかになります。
こうした理由から、鈴木さんは産直ならではの販売方法として、株売りにこだわっています。
すずショップのセロリの大きさ
すずショップのセロリは、株ごとで販売していますが、サイズそのものが大きいのが特徴です。

スーパーで見かけるセロリと比べても、全体的にひと回り以上大きく育っています。
Mサイズでも約1.3〜1.59kg、さらに1.9kg以上の2Lサイズ(過去には4kgを超えるもの)が育つこともあります。
この大きさは、決して簡単に育つものではありません。
日々の温度管理や水やり、風通しの調整など、細かな管理を積み重ねることで、初めて実現できるサイズです。
大きく育ったセロリは、その分収穫作業も重労働になりますが、お客様から届くレビューが励みとなり、「もっと美味しい、新鮮なセロリを届けたい」という想いで、鈴木さんは日々セロリづくりに奮闘されています。
30年以上続く、ハウス栽培によるセロリ作りと作付けの工夫
すずショップでは、30年以上にわたりハウス栽培でセロリを育ててきました。ハウス栽培は設備や管理に手間がかかる分、年間を通して無駄なく使うことが重要です。
野菜の生育状況や時期を見極めながら、土や環境を活かした栽培が続けられています。

セロリの収穫後の土は栄養が豊富なため、その土を活かして夏にはメロンを育てるなど、時期をずらして別の作物を栽培しています。
繊細なセロリを育てる大変さ
日々の管理を徹底しながら育てる野菜
セロリは、見た目以上に繊細で、育てるのが難しい野菜です。特に水やりは非常にシビアで、天候や気温によって水の量を細かく調整する必要があります。

鈴木さんは、11か所あるハウスを行き来しながら、それぞれの状態を確認し、最適な環境になるよう日々調整を行っています。
病気に弱く、手作業が多いセロリ栽培
セロリは病気にもかかりやすいため、土壌の管理や生育中のチェックも欠かせません。
一株一株の状態を見ながら、丁寧に育てています。また、セロリの栽培や収穫には、現状便利な機械が少なく、多くの工程が手作業です。
茎を傷つけないよう注意しながら収穫するなど、手間はかかりますが、その分、状態を細かく確認しながら、より丁寧に育てることにつながっています。
日々の農作業と並行して、本物のセロリの美味しさをSNSで伝えたい
鈴木さんがSNSでの発信を始めたきっかけは、EC販売を通して届いたお客様の声でした。
「こんなセロリは初めて食べた」
そんな感想をもらい、自分が一生懸命育てた野菜の美味しさが、人の気持ちを動かすことを実感したそうです。
日々の農作業とSNS発信を両立することは、決して簡単ではありません。
それでも、「本物のセロリの美味しさを、もっと多くの人に伝えたい」という想いから、発信を続けています。
その結果、フォロワーは当初の約1,000人から、現在では約1万4,000人にまで増え、多くの方が鈴木さんの野菜づくりを応援しています。
すずショップがこれから目指していること
鈴木さんは今後、セロリの加工品づくりにも挑戦していきたいと考えています。
収穫の時期だけでなく、別の形でもセロリの魅力を届けられるよう、訳あり品を活かす方法も検討しています。
また、セロリは好みが分かれやすい野菜でもあります。
だからこそ、「苦手」と感じている方にこそ、一度味わってみてほしいと鈴木さんは話します。
管理も栽培も難しいセロリですが、 丁寧に、愛情を込めて育てたセロリを通して、「セロリの印象が変わった」と感じてもらえることが、何よりのやりがいです。
鈴木さんはそんな想いを胸に、これからも野菜づくりを続けていきます。
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